訓点



漢文の字間や行の脇に小書きで添えられる、返り点などの符号や送り仮名を、訓点と呼びます。

訓点は、以下に示す記号を用いて入力してください。

返り点

返り点は、[#のように書いてください。

レ点は、カタカナの「」で入力してください。

※記入例の下に、テキスト版をスクリプトで変換して得た、XHTML 版のタグを示します。



記入例

[#二]女王國[#一]東度[#レ]海千餘里。

自<sub class="kaeriten">二</sub>女王國<sub class="kaeriten">一</sub>東度<sub class="kaeriten">レ</sub>海千餘里。

●返り点の例1。内藤湖南「内藤湖南全集 第七巻」筑摩書房、1976(昭和51)年10月10日第2刷、252ページ
レ点とその他の返り点が組み合わさっている場合は、[#一レ][#上レ]のように書いてください。



記入例

見[#二]大人所[#一レ]敬。

見<sub class="kaeriten">二</sub>大人所<sub class="kaeriten">一レ</sub>敬。

●返り点の例2。内藤湖南「内藤湖南全集 第七巻」筑摩書房、1976(昭和51)年10月10日第2刷、250ページ
複数の漢字を熟語としてまとめて読む際などに、漢字同士を結ぶ記号として使われる竪点(たててん)は、全角のハイフン「‐」で入力してください。
竪点と返り点の記載順は、竪点、返り点の順にしてください。 ← ※これまで、規定していなかった内容です

<
▲「敬」と「祭」が竪点で結ばれています。

記入例

而敬‐[#二]祭天神地祇[#一]。

而敬‐<sub class="kaeriten">二</sub>祭天神地祇<sub class="kaeriten">一</sub>。

●竪点の例。折口信夫「折口信夫全集 4」中央公論社、1995(平成7)年5月10日初版、11ページ

訓点送り仮名

訓点送り仮名は、[#(]のように書いてください。



記入例

山城[#(ノ)]國久世[#(ノ)]郡水主[#(ニ)][#(ス)]山背[#(ノ)]大國魂命[#(ノ)]神、

山城<sup class="okurigana">ノ</sup>國久世<sup class="okurigana">ノ</sup>郡水主<sup class="okurigana">ニ</sup>坐<sup class="okurigana">ス</sup>山背<sup class="okurigana">ノ</sup>大國魂命<sup class="okurigana">ノ</sup>神、

●訓点送り仮名の例1。内藤湖南「内藤湖南全集 第七巻」筑摩書房、1976(昭和51)年10月10日第2刷、267ページ
訓点送り仮名として、漢字(万葉仮名)が用いられている場合も、同様に[#()]の形を用いてください。



記入例

爾時倭姫命見悦給[#(弖)]、其處[#(爾)]魚見社定賜[#(支)]とあり。

爾時倭姫命見悦給<sup class="okurigana">弖</sup>、其處<sup class="okurigana">爾</sup>魚見社定賜<sup class="okurigana">支</sup>とあり。

●訓点送り仮名の例2。内藤湖南「内藤湖南全集 第七巻」筑摩書房、1976(昭和51)年10月10日第2刷、264ページ

返り点と訓点送り仮名の混在

返り点と訓点送り仮名が、漢文文字列の同一の字間の左右に置かれているときは、訓点送り仮名を先、返り点を後に書いてください。



記入例

[#(テ)][#二]古人貧交行[#(ノ)]之詩[#(ヲ)][#一]吐[#(テ)]而戯序[#(ス)]

噛<sup class="okurigana">テ</sup><sub class="kaeriten">二</sub>古人貧交行<sup class="okurigana">ノ</sup>之詩<sup class="okurigana">ヲ</sup><sub class="kaeriten">一</sub>吐<sup class="okurigana">テ</sup>而戯序<sup class="okurigana">ス</sup>

●返り点と訓点送り仮名の混在の例。宝井其角「其角全集」聚英閣、1921(大正10)年10月25日発行、本文2ページ